五日目① 対向車からのアドバイス @アルバカーキ(ニューメキシコ州)~ホワイトサンズ(ニューメキシコ州)
旅も後半戦に入った五日目。
今日からはただ走るだけでなく、観光がメインになる。
今日はニューメキシコ州の南端にある、ホワイトサンズ国立公園!
ここはその名の通り、海際でもないのに白い砂の砂漠が広がっている。
一度、アメリカ人の知り合いにここの写真を見せてもらったことがあった。
その写真がめちゃくちゃ綺麗だったのでこの旅で是非行きたいと思っていた。
グランドキャニオンよりもセドナよりも行きたかったのだ。
ただ序盤は深刻な遅れもあったので、諦めようと思ったこともあった。
なぜなら、このホワイトサンズに行くルートは西海岸へ向かうルートから外れている為、ここに行く為には余分に一日消費するからだ。
その距離、片道225マイル。
往復で450マイルもある。
『晴れ/雷雨 降水確率20%』
何それ!!
意味分からん!!
晴れと雷雨やのに降水確率20%??
調べて見ると、この時期は夕立のように雷雨が襲ってくるらしい。
しかも、ほぼ毎日。
カッパを持っていない私は珍しく真剣に悩んだ。
雷雨というからには恐らく激しい雨だろう。
初日に雨の怖さを存分に味わっていたので、出来れば二度と味わいたくなかった。
途中に大きな街も無いので逃げ込む場所も見つからないだろう。
ただホワイトサンズはメキシコとの国境ギリギリに有り、LAからでも1日掛かりで来ないといけない様な場所だ。
しかも回りにその他の見所なんて無い。
二度と来れないかも知れないな。。。
当日の朝まで、悩んだが、行くことにした。
行く途中に雷雨に合ったら即引き返すという条件付で。
これ迄ずっと世話になっていたI-40 というフリーウェイに別れを告げ、南へ。
I-25というフリーウェイをしばらく行くと、更に細い道へと進むことに。
1車線ずつの狭い道。
国道380号線である。
この旅で国道を走るのはこれが初めてだった。
本当に何も無い。
車も全然いない。
写真撮り放題。
まさにテレビの中のアメリカの道路がそこには広がっていた。
途中、対向車とすれ違うときに、対向車がライトをパッシングした。
日本だと警察がいるとか、注意を促すときに使いますよね?
アメリカでもそうなのかなぁと思い、スピードを落す。
誰も居ないところだからこそ、スピード違反の取締りをやっているのかもしれない。
丘を越えたところで、道路上に物陰が見えた。
目を凝らして見ると、シカだった。
先ほどの対向車はシカに注意しろという意味だったのだ。
確かにこの道路に入ったときにシカ注意の看板があった。
新たなことを覚えると、使いたくなるのが人。
子供達が『そんなの関係ねぇ!』や『あるある探検隊』を真似するのもこの摂理なのである。
次にシカを見つけたら、対向車にパッシングしてやろうと心に決める。
、、、がその後、道路上のシカを見つけることは無かった。
雷雨の心配を他所に、天気は快晴。むしろ暑い。
景色も全体的に赤くなってきた。
メキシコっぽい。
相変わらずガソリンスタンドは少ない。
あっても古ぼけたガソリンスタンドばかり。
だが、ギリギリ、ガス欠しない程度にガソリンスタンドは存在している。