五日目② ニューメキシコの喜び組 @ホワイトサンズ(ニューメキシコ州)〜サンタ フェ(ニューメキシコ州)
ホワイトサンズに到着。
実はこの公園の直ぐ隣に米軍のミサイル演習場があって、演習中は公園内立ち入り禁止だそう。
事前に調べてなくて、行ってから知るというお気楽スタイルな私。
今日、開いてて良かった!!!
恐らく初日に雨が降った時、神様に祈ったのがここで効いてきたのでしょう。
この公園は車やバイクで直接公園内に乗り入れることが出来ます。
入り口に案内所があり、そこを通り過ぎると料金所が見えてくる。
この案内所を通り過ぎると、園内での水分補給は不可能なのでここで飲み物を確保しておく。
入園料は確か$3くらい。
中に入ると両サイドずーっと白い砂漠が続いている。
ガイドブックの写真だと白い砂だけが広がっているように見えるが、結構草も生えている。
途中から道が砂の道に変わる。
砂の道と言っても、アスファルトのように固められているのでバイクでも走ることは可能です。
ただ表面に砂が載っているので、かなり滑りやすいです。
公園内のルートを回りながら、所々で写真を撮る。
下手な表現はしません。めちゃくちゃ綺麗でした。
皆さんオススメです。
ここ来るだけで一日消費するけど。。。
入り口に戻ってくると約一時間経っていた。
ふと西側の空を見ると、もの凄く大きな雲が見えた。
しかもめちゃくちゃ黒い。。。。
しかもしかも!時々、雲の中に光の柱が見える。。。。。
ミサイル演習場の影響だろうなーー。
って、あれ絶対雷雨やん!
ワタクシ、すぐさまバイクに跨り、逃げるようにホワイトサンズを去る!
来る途中に凄く綺麗な池が見えて、帰りに寄ろうと思ってたけど、そこもスルー!
雷雨と出会ったら生きて帰れる気がしない!!
背に腹は変えられないし、ウィンドブレーカーはカッパには変えられないのです。
が、ふと考えた。
ここで逃したら一生ここに来ないかもしれない。
ワタシ、イケノ、シャシントル。。。
雨雲に向かって、来た道を逆走し、池に向かう。
着くや否や、写真撮影開始。
取り終わると、明確に雨雲がこちらに近づいていた。
またまた爆走開始。
迫り来る雨雲を左手に見ながら、北上する。
一心不乱にアクセルを開けて進んでいった。
気付くと、来た道とは全く違う国道を走っていた。。。
あれ?
来た道とちゃうやん!
しかも行きの道よりも何も無いところで、道も細く、路面も悪い。
雨雲はようやく振り切れたが、今度はガス欠の恐怖と戦う破目に。
対向車もいないし、地平線の果てまで荒野が続くので、牛も道路近辺でくつろいでいる。
終いにはシカやウサギも登場。
日本からの来訪者を歓迎してくれているようだ。
出会いは儚く、そして美しい。
とか考えていないと、耐えられないくらい何も無い。
今日はサンタフェという今朝出発したアルバカーキの北にある街が目的地。
皆様お分かりかもしれないが、かの有名な宮沢りえのヌード写真集のタイトル。
あの有名な表紙の写真の場所を探すべく、サンタフェの街をバイクで走り回る。
見つからん!!
世代じゃないから記憶にあまり自身が無かったからも知れない。
背伸びしちゃいけませんな。
五日目① 対向車からのアドバイス @アルバカーキ(ニューメキシコ州)~ホワイトサンズ(ニューメキシコ州)
旅も後半戦に入った五日目。
今日からはただ走るだけでなく、観光がメインになる。
今日はニューメキシコ州の南端にある、ホワイトサンズ国立公園!
ここはその名の通り、海際でもないのに白い砂の砂漠が広がっている。
一度、アメリカ人の知り合いにここの写真を見せてもらったことがあった。
その写真がめちゃくちゃ綺麗だったのでこの旅で是非行きたいと思っていた。
グランドキャニオンよりもセドナよりも行きたかったのだ。
ただ序盤は深刻な遅れもあったので、諦めようと思ったこともあった。
なぜなら、このホワイトサンズに行くルートは西海岸へ向かうルートから外れている為、ここに行く為には余分に一日消費するからだ。
その距離、片道225マイル。
往復で450マイルもある。
『晴れ/雷雨 降水確率20%』
何それ!!
意味分からん!!
晴れと雷雨やのに降水確率20%??
調べて見ると、この時期は夕立のように雷雨が襲ってくるらしい。
しかも、ほぼ毎日。
カッパを持っていない私は珍しく真剣に悩んだ。
雷雨というからには恐らく激しい雨だろう。
初日に雨の怖さを存分に味わっていたので、出来れば二度と味わいたくなかった。
途中に大きな街も無いので逃げ込む場所も見つからないだろう。
ただホワイトサンズはメキシコとの国境ギリギリに有り、LAからでも1日掛かりで来ないといけない様な場所だ。
しかも回りにその他の見所なんて無い。
二度と来れないかも知れないな。。。
当日の朝まで、悩んだが、行くことにした。
行く途中に雷雨に合ったら即引き返すという条件付で。
これ迄ずっと世話になっていたI-40 というフリーウェイに別れを告げ、南へ。
I-25というフリーウェイをしばらく行くと、更に細い道へと進むことに。
1車線ずつの狭い道。
国道380号線である。
この旅で国道を走るのはこれが初めてだった。
本当に何も無い。
車も全然いない。
写真撮り放題。
まさにテレビの中のアメリカの道路がそこには広がっていた。
途中、対向車とすれ違うときに、対向車がライトをパッシングした。
日本だと警察がいるとか、注意を促すときに使いますよね?
アメリカでもそうなのかなぁと思い、スピードを落す。
誰も居ないところだからこそ、スピード違反の取締りをやっているのかもしれない。
丘を越えたところで、道路上に物陰が見えた。
目を凝らして見ると、シカだった。
先ほどの対向車はシカに注意しろという意味だったのだ。
確かにこの道路に入ったときにシカ注意の看板があった。
新たなことを覚えると、使いたくなるのが人。
子供達が『そんなの関係ねぇ!』や『あるある探検隊』を真似するのもこの摂理なのである。
次にシカを見つけたら、対向車にパッシングしてやろうと心に決める。
、、、がその後、道路上のシカを見つけることは無かった。
雷雨の心配を他所に、天気は快晴。むしろ暑い。
景色も全体的に赤くなってきた。
メキシコっぽい。
相変わらずガソリンスタンドは少ない。
あっても古ぼけたガソリンスタンドばかり。
だが、ギリギリ、ガス欠しない程度にガソリンスタンドは存在している。
四日目② 神様、もう少しだけ @アマリロ(テキサス州)~アルバカーキ(ニューメキシコ州)
牛に囲まれた道をしばらく走ると、とうとうテキサス州に突入。
この辺りは交通量も少なく、路肩にバイクを停めることもできるようになっていた。
なのでテキサス州に入ったことを示す標識の撮影に成功。
本当は通った州全てを撮りたかったけれど、交通量とか走行スピードの問題で出来なかった。
高速だからUターンするわけにもいかないし。
引き続き畑・牧場・荒野の中を突っ走る。
今日は風がものすごく強い。
強すぎる。
周囲に山とか森とか建物が全く存在していないことも関係しているかもしれない。
ハンドルを取られるし、車体がふらつく。
と集中力を高めに保っていると、突如急激な横風が!
えー、僕の右眼のコンタクトが風で飛ばされました。
いや、ちゃんと装着してたんですよ?
人生初の出来事に僕も右眼もびっくり。
そこから次のガソリンスタンドまで、左目のコンタクトのみで走りました。
まぁひたすらまっすぐ走るだけなので何とかなりましたが。
※よいこの皆さんはマネしてはいけません。
その後は度入りのサングラスで走りましたとさ。
持ってて良かったサングラス、やっててよかった公文式!
しかし、テキサスって何も無いなぁ。
そう!何も無いんです。(牛はいる)
勿論、生命線であるガソリンスタンドまでも!
まだ行けるなぁーと思って油断していると、60マイル(96km)くらいガソリンスタンドが無かったりします。
こんな何も無いところでガス欠なんてしたら。。。
テキサスの中心でガス欠を叫ぶ ですよ。
誰も来てくれないけど。
てなわけで小生もお約束通り、数回ガス欠寸前の危機を迎えます。
以下、ダイジェストでどうぞ。
まだ90マイルくらいしか走ってないし大丈夫やろ
↓
え?まだガソリンスタンド無いの?
↓
あんな先までガソリンスタンドある気配ゼロやん!(何も無いので先が良く見える)
↓
うわー。この距離以上給油無しで走ったこと無い!いつ止まるか分からん!
↓
神様!もう少しだけ!!許して!一生のお願い!
↓
うおー!ガソリンスタンドの表示や!え?あと20マイルもあんの!?
↓
がんばれ!ハーレー!もうアクセルはこの位置から動かさん!!
↓
ギリ間に合ったやん!まぁ俺はいけると思ってたね。見事なリスクマネージメント!
(以下、最初に戻る)
人間とは学習が出来るようで出来ない生き物なのです。
ワタクシ、同じ過ちを3度繰り返しました。
修行が足りんのです。
恋愛でもそうやねん。
おんなじことで彼女と何回も喧嘩してたなぁ。。。
とか何とかやっていると、アルバカーキ到着!!
500マイル以上走ることにちょっとずつ慣れてきたのか、あまり疲れていない気がした。
が、ホテルのベッドに横になるとすぐに眠りについていた。
Oklahoma City(OK)~Amarillo(TX)~Albuquerque(NM)
走行距離 554.7マイル (887.52km)
総走行距離 1,929.9マイル(3,087.84km)
四日目① 動物園の5倍の・・・ @オクラホマシティ(オクラホマ州)~アマリロ(テキサス州)
今日も快晴。
朝起きてすぐにバイクが倒れていないか確認に行く。
今日は無事!
なんせモーテルのエントランスの前に停めましたからね。
一回ああいうことがあると凄く気になってしまう。
私、人を疑うことを知らずに生きてきた清い青年ですからね。
本日の行程はオクラホマシティを出発し、途中テキサス州を抜けて、ニューメキシコ州の州都アルバカーキを目指します。
その距離およそ540マイル(864km)!!
バイクで一日で走る距離じゃねぇな。。。
ちなみに日本に置き換えると東京~広島が500マイル(800km)くらい。
東京~函館が515マイル(824km)くらいです。
そりゃ頭おかしいって言われても文句言えませんよね。我ながら馬鹿だと思います。。。
さて、この旅最長の行程のはじまりです。
走り始めると、昨日までの景色とは全く違う光景が広がります。
見渡す限りの畑!牧場!荒野!
地平線の果てまで建物が無かったりします。
牛も大量!
恐らく1万頭くらい見たんじゃないかな。
昨日のオクラホマミキサ=「あら、こんなところに牛肉が♪」は正しい使い方だったのか。
道路脇のしょぼーいフェンスを潜り抜けて、道路側に出てきている牛もいます。
牛も慣れたもので、路肩までしか出てこず、道路には出てきませんでした。
問題はその臭いなんです。
あの動物園の臭いを5倍くらいにした臭いが鼻に突き刺さります。
暑さと猛烈な臭いの中を突き進むわけです。
まさに五感でアメリカを体感出来ます。
これぞバイクならではの経験♪
・・・なんて心底思えるわけもありません、結構つらいです
昨日までは森があったりで、影もあって涼しかったんですが、今日は影なんて自分の影以外存在しない世界。
暑い。。。
日焼けやばい。。。。
ノド渇く。。。。。
しかしなんだ、こんなのは誰でも出来る簡単なお仕事ですよ。
職場環境最悪だけど。
まぁブラック企業と分かってて自ら進んで入社した感じですな。
そら、アメリカ人に「クレイジー」って言われるわ。
余談ですがこの旅で持っていって良かったと強く感じたのは水筒です。
魔法瓶タイプのやつで1ℓ半くらい入るやつです。
これがあると、高速の途中の休憩所でも飲めますし、凄く重宝します。
休憩所に自販機とかは殆ど無いんです。
ここに冷えたゲータレードを買って入れてました。
魔法瓶タイプじゃないと速攻でお湯と化すので注意して下さい。
一日に3本ずつくらい飲んでたと思います。
これが無かったらきっと熱中症でぶっ倒れてましたよ。。。
皆様もアメリカ横断時は水分補給に気をつけましょう!!
三日目③ オクラホマミキサとマイムマイムの脳内再生 @コンウェイ(アーカンソー州)~オクラホマシティ(オクラホマ州)
アクセルは戻るようになったが、ブレーキは曲がったまま、ひた走る。
バイク屋で予想以上のロスをしてしまった為、今日は日没ギリギリまで走らないといけない。
昼飯も抜いて、休憩もあまり取らずに進む。
左手にダーダネル湖という湖を見ながら走る。
この巨大な湖のお陰で気持ちよく走れる。
景色がすごく綺麗。
森林も多く、心なしか涼しい。
日頃住んでいるロサンゼルスで見る木はヤシの木みたいなやつだけだし。。。
アメリカの高速道路は日本のように両サイドや分離帯に壁が無いので、高速でも景色が楽しめる。
その後もアーカンソー川やユーフォーラ湖と水のある風景が続く。
勝手なイメージで、アメリカの中部と言えば、カウボーイの世界だと思っていた。
こう、荒野に寂れた町があって、丸い枯れ草が風でササァーと転がってるみたいな。
んなこたぁなかった。
めっちゃ緑!めっちゃ水!!
来てみるもんですな。
という景色とは裏腹に、路面はすごく悪い。
アメリカでは都会の高速道路の路面は最悪、田舎の道は最高というのが一般的です。
ただこの辺りは田舎のわりに路面が良くない。
段差とか、舗装の切り替えがしょっちゅうある。
路面状態を確認しながら運転しないといけないので、非常に集中力が必要です。
約70マイル(約112km)で走っているので、少しの段差でも結構ハンドルが取られます。
なら、バイクのスピード落せばいい、と思われる方もいるかもしれません。
ただアメリカは周囲の車の流れを遮ると、法廷速度を守っていてもスピード違反になります。